小麦粉と百草園の麺

ph04.gif百草園では小麦を栽培し、それを使って麺を作ってもらっています。製品化をお願いしているのは黒沢製麺。
黒沢製麺のお便りに書かれた小麦の話が面白かったので、抜粋して紹介します。

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小麦は胚乳の部分を粉にしたものが小麦粉。胚乳の主な成分はでんぷん、タンパク質、水分ですが。粒の中心部と周辺に近いところでは、その成分にかなりの差があります。

ロール製粉機は、表面に細かい溝の入った2つのローラーがついていて、互いに向かい合うように回転しています。その間を小麦が通り抜けていく時に砕かれる仕組みです。最初は大きく全体がつぶれて砕かれます。このロールを何度も通る事で、中心部の白くて柔らかい部分から細かくなって絹のふるいを通り、粉になります。
大きな製粉工場では働きの異なるロール機が何台も並び、何十段ものふるいで選別され、1粒の小麦が40種類以上の粉に分けられ、最後は用途ごとに何通りにブレンドされます。
一般に小麦粉はいかに表皮(ふすま)を入れないかがポイントとなるようです。粒の中心の粉は等級が高く、表皮に近い周辺部の粉ほど等級が下がります。

一物全体ではない小麦粉
だから高級な小麦粉ほど、等級の低いと言われる周辺部の粉が少ないかもしれないですね。
黒沢製麺のような、昔から村にあった製粉やさんには、そんな機械はありません。だから、荒いふすまを取り除いただけの小麦丸ごと小麦粉になります。
そんな当たり前に思っていたことが、現代の製粉工場では違うという事を知ってビックリです。
有機農業の世界では「一物全体」という言葉がありますが、そうではない小麦粉が世の中では主流ということなんですね。