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百姓百品の便り
ビストロ・シェ・ル・コパンさんで百草園の野菜が素敵に
こんにちは。熊本県山鹿市のフランス料理店、ビストロ・シェ・ル・コパンのマネージャー、田中です。
フランス料理というと、お肉ばかりというイメージがあるかもしれませんが、うちではお野菜もたっぷりお出ししています。とくに百草園さんのお野菜は、味が濃くておいしいと、お客さまにはいつも喜んでいただいています。
たとえば前菜では、サトイモのテリーヌ。百草園さんのサトイモを自家燻製をかけ、自家製ベーコンをまいてテリーヌにしています。ホウレンソウやシイタケはキッシュにしてお出しします。冬瓜は、サンマのコンフィと合わせてグラタンにしています。カブやカボチャはポタージュにすると、野菜の甘みが生きたスープになります。メインディッシュのつけ合わせには、季節の野菜を焼いたり湯がいたりして添えています。とくに、ヤーコン、ビーツ、水前寺菜などちょっと珍しい野菜をお出しすると、お客さまは「これは何ですか?」と興味津々。とても喜んでくださいます。今年はカボチャをプリンにしてデザートでご提供していますが、そちらも好評です。
なお、つるむらさきは、まかないのパスタとして食べるのがスタッフの間(といっても、シェフとわたしだけですが)のブームに。つるむらさきとツナ缶をニンニクとトウガラシで炒めたところに、茹でたパスタを投入するだけです。とてもおいしいのでぜひお試しください。
マネージャー:田中裕子
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県の農業冊子「アグリ」に連載
実は、県の農業冊子「アグリ」に連載で書かせて頂いていました。来月で1クールが終わります。
「農業女子から見た農業経営」というタイトルをつけて、これまで書いた事のないジャンルで挑戦しました。
遅まきながら、9月号の記事を紹介します。*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
5回目で、私とつれあいは小規模企業共済の共同経営契約書を結んだことを書きましたが、農業の場合は家族経営協定の方が普通でしょうね。農業経営の目標や役割分担、収益の配分、休日等の生活のことも含め、家族みんなで話し合い、協定の中身を自分たちで決め、文書化するものだそうです。
新規就農者の私は、その中身をあまり知らず、「いいよ〜」と勧めてくれる人もなく、それを結びませんでした。でも最近、どれのくらいの人たちが家族経営協定を結んでいるのか知りたくなって、調べてみたところ、平成22年の熊本県の農家総数66,896戸の内、家族協定を結んでいる農家は2,929戸で、4.7%なんだそうです(平成24年には240戸増えています)
「そんな事をお父さんと話し合うなんて、難しいよ〜」とか、「話しはできるけんよか」とか、「配分するほど、もうけとらん」とか、「財布は私が握っとるけん」なんて声が聞こえてきそうな数字です。それならそれでいいのですが。。。
私の若い頃、1985年に男女雇用機会均等法ができました。当時は賛否両論というより、女性からも男性からも、反対意見の方が多かったように覚えています。でも、この法案を作った当時の労働省婦人少年局の赤松良子さんは、「法律を改変するのは作るよりたやすい、小さく産んで大きく育てよう」と信じて、なんとか法案を通したそうです。そしてその言葉の通り、30年の間に何度か改変され、まだ道の途中でしょう。
すこし話が大きくなりすぎましたが、私の、経営協定を結んだという小さな経験からしても、決まり事はあった方がいいと思います。家族経営協定でもいいし、なんでもいいから、とにかを生み出してみませせんか。自分の時は給料や農業者年金しか決める事が出来なくても、決まった時は心の中では飛び上がるほどに嬉しいはずです。その後、現実はほとんど変わらないことに、少しがっかりするかもしれませんが、それでもいいではないですか。そのバトンを次の世代に渡しましょうよ。新しい農業女子として、次のステップを歩んでくれることを信じて。
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11月7日エネルギーの地産地消を考える
11月7日(土)に熊本県有機農業研究会の菜の花プロジェクト主催の「エネルギーの地産地消を考える」学習会にきませんか。
百草園はこの菜の花プロジェクトの提唱者でして、トラクターにBDFを使っています。(※BDFは廃食油から作られたバイオディーゼル燃料)
百草園は、持続可能な循環型農業を目指して、肥料の有畜複合農業(畑や田んぼの他に畜産を少しして、野菜の残さ等を家畜の餌とし、家畜の糞尿を発酵させて畑に返すという方法)をやっていますが、エネルギーも少しでもそこに近づけたいと、廃食油を集めて、BDFに変えてもらって使っています。今回の学習会は、熊有研がペレットストーブを入れたので、木質バイオマスのことを勉強しましょうと間が言い出して、学習会をすることになりました。
ピザや焼き芋が食べて、楽しく学びませんか?
11月7日 6時〜8時半 熊本県有機農業研究会事務所横「Organicぷらっと」
参加費 500円
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消費者との芋掘り交流会
今日は九州産直クラブの福岡の消費者と、百草園の研修終了生の出荷組織「万菜村」とのの芋掘り交流会でした。天気もよくて、子ども達も楽しく芋掘りをしていました。
芋掘りの後は、バーベキュー交流会。
百草園の小麦粉や鶏肉を使ったダゴ汁、産直クラブが扱う走る豚や北海道の牛肉、ママトコキッチンのウインー等、美味しすぎる焼き肉を食べながら消費者とゆっくり交流しました。
こんな機会をつくってくれて、産直クラブに感謝です。
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台風の影響で秋作遅れています
我慢をして残しておいた品目を片付けるかどうか。
8月25日の台風で、ナス、きゅうり、にがうり、オクラ、ピーマン、あまなが、シシトウなどのなり物が、葉っぱを吹きちぎられたり、倒れたり、ぶつかりあって傷が入ったりと、散々な目に遭いました。その中で回復力のあったのはナスとオクラで、例年並とはいきませんが、9月の端境期で元々品目の少ないときに健闘してくれたと思います。
実はその後セットには登場することはなかったものの、ほかのものも畑に残っているのです。見切りを付けた人はさっさと片付けて、秋作の準備にはいったのですが、ピーマン、ジャンボししとう、あまなが、にがうりは我が家では残してみました。いずれも夏を乗り越えていい調子だったので、いきなり終わってすき込まれてしまっては、作物としても悔しいのでないかと思ったからです。10月に出せる機会があるくらいに回復するかもしれないと判断した物は残したのですが。。。。。
秋の作付け品目は目白押しなので、畑が見苦しいのも相まって、片付けたい誘惑に駆られます。でも、我慢して、とにかく一回でも日の目を見せてから処理しようと思ってます。とはいっても、ピーマン類は中々回復しません。あと1週間くらい様子をみて、片付けるか処理するか判断したいと思います。
秋の葉物が中々出てきませんが、これは台風後片付けのほうに手を取られてしまったので、作付けの時期が遅れてしまったこともあります。その他にも、温暖化が進むにつれ、害虫の発生時期も間延びしてくるようになって、早く播いた物は、虫にやられてしまう傾向にあります。そうすると、早く播いても播き直しになってしまうので、少しづつ後の方へ播種時期がずれてきていることもあります。
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台風が直撃しました
ここ10年くらい本格的な台風被害葉なかったのですが、今回は久々に直撃という形になりました。今回の台風は南風が強くて、立木が倒れたり、折れたりしているのが目立ちます。我が家の鶏舎の屋根はトタンが何枚か吹き飛び、ドアが飛んだ鶏舎もあります。でも。予想よりも軽微でした。そのかわり、鶏舎の防風林になっていた木が何本も倒れて鶏舎に車が入れない状況です。
苗床は吹き飛びましたが、苗は何とかぼろぼろになりながらも残ってます。
問題は畑の方で、こちらの方は深刻です。なす。きゅうり、ぴーまん、オクラなどのなりものは、ほぼ壊滅状態で、持ち直すのにどれくらいかかるかも見当がつきません。青物も吹きちぎられている物が多いので、何とも言えません。ともかく、今は周りのことで手一杯なので、明日以降、畑の状態をみてセットの内容を検討していきます。品目がどれくらいそろうか分かりませんが、少ない品目でもセット野菜の方は続けていこうと思いますので。よろしくお願いします。
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ミツバチのひとしずくから見たネオニコチノイド農薬と大量死
ミツバチが花粉や蜜を巣箱に運ぶのはよく知られていますが、水も口に含んで運ぶという話を聞きました。 春は貯めた蜜を水で薄め食べやすくする為に、夏は巣箱内に水を霧状にふりかけ、気化熱を利用して巣箱の熱を下げるためだそうです。だからミツバチの巣箱は、外気が40℃近くになっても36℃の標準温度で維持されるとか。
その水を、ミツバチは田んぼからも運んでいると聞いてびっくりです。稲の花粉も団子にして運んでいると聞いてさらにびっくり。稲の花はとても地味で、朝から昼の数時間しか咲かないので、知っている人も少ないでしょう。
私は農業を30年以上やっていますが、田んぼにミツバチが飛んできていることすら気がつきませんでした。
生物調査用の長—い網袋を田んぼで振ると、ウンカやトンボに混ざってミツバチが掴まるのだそうです。ミツバチの大量死と稲の関係
ミツバチとネオニコチドイド系農薬の事が騒がれていますが、日本では稲のカメムシの防除に使われるネオニコチノイド系農薬が影響していることが分かってきました。
2013年度に農林水産省に報告されたミツバチ被害事例を解析した結果、ミツバチの被害は水稲の開花期に多く、水田に飛来したミツバチがカメムシ防除に使用した殺虫剤を浴びたことが原因の可能性が高いことがわかりました。また、試験研究機関が行った現地調査では、水田周辺に設置した蜜蜂の巣箱からイネの花粉が収集され、蜜蜂が水稲の開花期に水田に飛来することが裏付けられています。そして、その場では死ななくても、汚染された花粉を巣箱に持ち返るため、その花粉を食べた蜂の大量死につながっていることが、死んだ蜂の解析から分かってきています。
巣箱の前に排出されたミツバチの死骸を採集して、(独)農研機構と(独)農業環境技術研究所が殺虫剤濃度を分析したところ、ネオニコチノイド系のクロチアニジン、ジノテフラン、フェニルピラゾール系のエチプロール、ピレスロイド系のエトフェンプロックス、有機リン系のフェントエートが検出されたという報告書があります。これらは、すべて斑点米カメムシの防除用に水田で散布されていた殺虫剤成分でした。ミツバチの日本での共存はお米作りとの共存
田んぼの水も運ぶのであれば、水もきれいにせねばです。
お米のカメムシの吸い後の黒い点が残ると、お米の等級が落ちます。ミツバチの大量死に影響があると分かっている農薬を使ってでも、見かけがきれいなお米が欲しいですか?
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今年もやってきたカブトエビ
今年も百草園の田んぼに、「生きた化石」と言われるカブトエビが発生しました!濁り水の中で見え隠れするカブトエビを見つけると「来てくれてありがとう〜」って声をかけたくなります。
カビトエビのいる田んぼは、写真のように水がいつも土色に濁っています。
雑食性で、水田の草の芽やプランクトンを食べるため土をかき混ぜ、水が濁るんだそうです。濁りで光が遮断され、雑草の発芽と生長が抑制されるので、カブトエビのいる田んぼではみごとに雑草は生えません。「田の草取り虫」なんです。写真は田植え4日後の写真です。まだ苗はきちんと立っていません。写真をよく見ると泥水の中で赤い点が2カ所見えます。これがカブトエビの小さいものです。たった数日で、これが一人前の灰色のカブトエビになります。
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放射能市民測定室・ベクQ より「東京の汚染」
福岡に市民の基金で作られた「放射能市民測定室・ベクQ」というのがあります。私も会員なので、会報が送ってくるのですが、そこに東京の放射能汚染についてのデータが載っていました。
東京都のデータから算出すると、福島原発事故後の4年間で東京都に降り注いだセシウム量は約3.9兆ベクレル。都民一人あたり292万ベクレルの被爆の計算になるとのこと。
原因は、福島からの飛来と周辺部で汚染された落ち葉や生活廃棄物の焼却による二次的汚染と推測されるようです。
Qベクでは、東京各地に土を採取し測定しているらしいのですが、除染の対象となる0.23マイクロシーベルト以上の場所がでているとのこと。例えば、東京ドーム1.34、成田空港0.45、デイズニランド0.42 上野公園0.35、浅草0.35 等等。東京都によれば、「放射生物質汚染対策特措法」の対象地外地域なので、公には除染しないそうです。
こんなことが起こっているのなら、市民で見守り続けないといけませんよね。
放射能市民測定室・九州 Qベク
〒813-0041福岡市東区水谷2−11-36
TEL 092-410-4516
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レースをまとったキノコ
百草園のすぐそばでレースをまとったキノコを発見。
これで2度目です。
優雅ですね。
絶滅危惧種らしいのですが、どうやって保護すればいいのでしょう。百草園のまわりには色々な自然が残っています。
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