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百姓百品の便り
菜の花プロジェクト
百草園のホームページのトップ画面でも、菜の花が咲き乱れています。
百草園の野菜を使ってくださっているレストランのひとつ「ママトコキッチン」でも菜の花が咲き乱れています。昨年、レストランの回りの竹林を開拓されたときに、「開いた土地をどう使うおうか?」と相談をうけて、竹で作ったジャングリジムやブランコの横で、菜の花プロジェクトをすることになりました。
菜の花プロジェクトは、菜の花を植えるだけでなく、その種取りを地域の子ども達と一緒にし、そのタネを絞って貴重な国産の菜種油をとるとろまでやるという体験型のプロジェクトです。
今は菜の花が満開ですが、6月の梅雨に入る頃には枯れはじめてタネを結びます。それを脱穀機を使ってタネをとるのではなく、子ども達が飛びはねて、タネを落とし、収穫するものです。
つまり、子ども達の足の衝撃でさやをはじかせて、タネをとるんです。
菜種のタネのような、小さな雑穀のタネをとる脱穀機は特殊な機械なので高いですから、こんな小さな面積の菜の花のタネ採りには使えません。
子ども達にとっては、タネの上で飛びはねるなんてしたこともないので、とても楽しい体験になること間違いなしです。飛びはねた後のビニールシートには、黒い小さなタネがたくさん集りますから。でも、コロナでそれをやることができるのかどうか、分からなくなりました。
6月に、そんな集まりを持ってもよくなっていればいいのですが。今は、レストランで食事をしながら、菜の花畑をみることができますよ。
遺伝子組み換えの餌を食べていない牛の肉をつかって、ハンバーグなどをだしてくれる、熊本では貴重なレストランです。ママトコキッチン 熊本県菊池市七城町蘇崎1310−3 工業団地に中にあります
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百姓百品の便り
しついこいヒヨドリ
ところで今年は、まれに見る暖冬でした。西日本のこの冬の平均気温が、2度以上高かったという新聞記事をみました。ならば、あちこち青物はありそうなものなのに、ヒヨドリの群れはいつまでも、しつこく畑の野菜を食い荒らしています。
モチの木の赤い実、大好き。そこまでは良いよ!
最初は庭のモチの大木のまっかなモチの実を、ひとしきり食べていたのですが、それがなくなると一気にキャベツに来ました。もう100羽ぐらいにはなっていそうです。ほんの1、2日で1000株以上あったほとんどにつつきの跡が入るくらいで、あわてて、ネットで覆いました。すると今度は、隣のブロッコリーへ。幸いつぼみは食べないのですが、葉っぱという葉っぱは食べ尽くされて、見たこともないような姿になりました。エンドウはやめて!春作だから
それが終わると芽キャベツに向かいます。芽キャベツも葉が食べ尽くされていきます。ついでに、近くの春キャベツの若苗も一瞬のうちになくなりかけました。それどころかキャベツ類が少なくなってくるとエンドウも食べ始めました。
そのたびに、ネットでおおったり、張ったりして防御し
ていますが追いつきません。早く、山に帰れよ!!迷惑!!
早く、山に帰ってくれないかなと思ってますが、なかなか動きません。もうキャベツ類はなくなりましたが、来週あたりから端境期用のトンネル青物がでそうですが、トンネルの換気穴から入り込んで柔らかい青物を食害し始めるのではないかとヒヤヒヤです。こんなやつが100羽も集団でやってくる。基本、人間を馬鹿にしていて、石を投げたくらいでは逃げない・・・・
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「国際オーガニック映画祭inくまもと」延期です
「国際オーガニック映画祭inくまもと」延期決定です。
「もともと大変さ当たり前の農業の世界で、少数派であっても突っ張ってる有機農業者は、何があってもめげないのだ!」と司が言っています。
めげないぞー。***********************
「国際オーガニック映画祭inくまもと2020」延期のお知らせ
3月7日・8日開催を予定していた「国際オーガニック映画祭inくまもと」にご協力をいただいた全ての皆様
新型コロナウイルスの感染拡大および県内感染者の発生を受け、参加者の皆様の移動に伴う感染リスクを避けるため、当映画祭の開催を「延期」することといたしました。参加を予定されていた方や協賛等の協力を頂いていた方には、大変申しわけありませんが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
前売りチケットをご購入いただいていた方には払い戻しをいたします。できるだけ実行委員からご連絡をさしあげますが、購入された方からも購入先と連絡をとり、払い戻しの手続きをしていただきますと幸いです。
なお、払い戻しの手続きは、6月30日をもって締め切らせていただきたいと存じます。
ボランティアで運営する団体のあつかましさですが、払い戻しを希望されない方は、喜んでそれをお受けします。ご連絡ください。再上映の日程等、現段階でそのメドをつける事はできず、時期は未定となります。再度皆様とお会いできる日まで、お待ちください。待っていてくださる方のために、今後の開催についての経過報告や映画情報を、1ヶ月ごとに当映画祭のホームページにてアップいたします。
「開催延期」の告知は、当映画祭のホームページや電気館等にてさせていただきます。
「国際オーガニック映画祭inくまもと2020」実行委員会
HPアドレス https://organiceigasai.com
連絡先・090-6426-3604 間澄子
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研修卒業生とエネルギー注入
百草園は、新しく農業を始めたい人への農業研修をやっています。
一週間とかの短期まで数えると大変な人数になるのですが、先日は、1年〜2年間みっちりと百草園で研修を終えて、この10年の間に、農業を始めた若者の情報交換をかねて集ってもらいました。就農状況調査もかねています。それぞれが農業者になるために努力していて、とても元気で、たとえ失敗をしても、最後は農業者として自立するぞ〜!っていう意気込みを聞く事ができ、和達も勇気をもらいました。
最後は、司の古希のお祝いをかねて、手を重ねてエネルギー注入!!鉢盛りは、百草園の野菜を扱ってくれている地産倶楽部の野菜中心の手作りの料理です。真智子さんは、本当に野菜料理が上手。
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第1回 国際オーガニック映画祭inくまもと2020
第1回「国際オーガニック映画祭inくまもと 2020」を開催します。
日時:2020年3月7日(土)、8日(日
会場:Denkikan(熊本県熊本市中央区新市街8−2)
上映作品やチケッの購入方法等はHPをごらんください。
https://organiceigasai.com/
上映作品は、実行委員会のメンバーが試写をし、なんだかんだと議論をしながら選んだ、選りすぐりの映画ばかりです。HPのトップページでハチがつぶやいているように、本当に「みたらおどろくよ♪」の作品なんです!!
買いやすいようにと、チケットも1000円に設定しました。
4作品全てを見る事の出来る「通し券」もあります。3000円です。
是非是非、前売りチケットを買って下さいね。百草園でも販売しています。
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百草園&万菜村新年会
18日は、百草園と万菜村の新年会でした。
1品持ちよりのパーティなので、美味しい料理が食べきれないほど並びます。
どれも美味しく、私は毎年それぞれの料理の作り方を聞いて、レパートリーを増やします。宴もたけなわで料理もなくなってきたので、じゃー村君のお嫁さんから炭坑節と発酵音頭を習いながら、盆踊りの練習。
写真のみなさん、ぎこちないよね。
でも、じゃー村君が幸せそうでした。発酵音頭はじゃー村君に捧げる盆踊りですから。とりは、モモちゃんの極真空手の実技でした。カッコいいです。
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国際オーガニック映画祭inくまもと 始動〜
福島は語る」の上映の評判がとてもよく、一度で終わらせたくないと、「年に一度『国際オーガニック映画祭』という形で続けていきたい」と上映後の実行委員会で提案したところ、みなさん賛成してくれて実現しそうです。
来年の3月7日(土)8日(日)に、電気館で4本の映画を上映します。
それで、映画を選定するために、メンバーが推薦する映画を何本か試写しました。驚きと感動です。世の中には素晴らしい映画がたくさんあるのですね!!
ボーッと知っていたつもりのものが映像で語られると、感動と驚きが違います。
来年には内容が固まりますので、詳細が決まったらお知らせします。千草会代表の成毛よしきさんをはじめ千草会の役員のみなさんも参加してくれています。百草園と千草会が一緒に動けて、とても嬉しいです。
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百姓百品の便り
今年も百草園の野菜とお付き合い頂きありがとうございました
歳をとるほどに、不思議なことに、一年一年がより早く過ぎていくように感じます。子供の頃や若い時には、お年寄りをみると、いかにものんびりと時を過ごしているように見受けられ、うらやましくも感じたものです。ところが実際に自分が老域に達すると(なんと来年2月と3月で司、澄子とも70歳、古希を迎えます。)あれをしたい、これをしたいと思っている間に、どんどん時間が流れて行ってしまいます。時の流れと対等に進むためには、ある水準の生命体としてのエネルギーが必要で、それが衰えてくるとついて行けなくなってくるのかも。
さて来年ですが、司としては少し畑の面積を小さくして、ペースダウンできるようにしたいと思っています。大きく作付けていた主要品目の面積も減らして、その代わり、千草会向けの野菜セットの中身は、より多様化できるようにできたらいいなと思っています。年間を通して利用してもらっているので、よりバラエティがあるような構成にしたいものです。
ということになると、結局忙しくなるのかもしれません。でも、動けるうちが花ですから、頑張ろう!
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百草園の事務所にペンキを塗りました
38年前に、家もなく、農地もなく、教えてくれる親もいないの、無い無いつくしで新規就農をはじめました。
だから、農業が収入につながるまでは、とにかく余分なものにはお金をかけないできました。かけないと言うより、かけるお金がなかったんです。それで、余命というものがみえてくるこの年になって、「今が働く場所に手を入れる最後のチャンス」と思い立ち、事務所をペンキでぬったり、貰い物なのでサイズがバラバラでぼろぼろの棚を処分し、リサイクルショップから丈夫な棚を買ってきて入れ替えたりしています。
なんせ今の事務所は、建物を解体するのを頼まれて、解体の代わりにとその廃材をもらってきて、自分たちで建てたものなのです。(今だったら解体料と廃棄料をもらいますよね。基本的にアホなんです)。だから、柱も窓もすべてバラバラ。美しくするには限界があります。センスの問題を超える古さと予算でした。
それでも自分達で作った家は誇らしかったのですが、30年以上が経ち、その誇らしさを超える古さがでてきました。古さが風格になるのは、材料が良い場合で、材料がちゃちいと廃屋のようになります。
そこで、ペンキの登場です。基本の壁の色は白、下のブロックと柱は緑にしました。
私は満足しているし、みなさんに「おー美しくなったね!」と言って欲しいのに、言ってくれる人は数名です。何で?? 気がつかないものなんですね。
まー「自分の感受性くらい、自分で守るは」、なんて、久々の茨城のりこさんの言葉の登場で、ペンキで美しくなった事務所を見て、私の感性に満足しています。
ここで、余命と共存しながら仕事をするのです。
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種苗法改正と種採りの不安
熊本県の農業冊子「あぐり」にエッセイを掲載しているのですが、12月号に載ったものです。
「アグリ」読んでくださいね。
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種苗法改正と種採りの不安
最近は、種子法や種苗法等、タネにまつわる法律が変えられつつありますが、それらを何度読んでも分からないのは、私達がやっている自家採種がどうなるかということです。農林水産省に聞くと「自家採種が全部禁止されることはありません」としかいいません。それでも何か不安です。
というのも、私達が農業を始めた数十年前は、地域のタネが普通にタネ屋さんで売られていたのに、瞬く間に大きな種苗会社で作られるF1のタネに置き換わり、地域の在来種が市場に出回る事がなくなった事を体験しているからです。何故なくなったのか。在来種が美味しくないからか?作りにくいからなのか?そうではないでしょう。
私の今のお気に入りの在来種は「赤毛瓜」。主に沖縄で栽培されているキュウリの一種です。見かけは半径10センチほどの毛だらけの茶色っぽい瓜。私達は美味しいキュウリのイメージ操作をされていますから、その姿形と違いすぎて、これをもらったときは、正直引きました。それでも、しぶしぶ皮をむいて半切りにすると、中から翡翠のような色をした瑞々しいタネがたくさん出てきます。それをスプーンでこさぎとり、薄切りしてサラダにしたんですが、味が濃くて美味しかったこと!
つる性の黒ササゲもいい品種です。生命力が強くて、タネは播かなくても、翌年こぼれタネから芽がでてきます。それを移しかえれば良いのです。あまりの生命力の強さに、百草園ではこぼれタネのササゲを、夏の緑のカーテンに採用しています。
この2つだけをみても、在来種が廃れたのは美味しくないとか、作りにくいとかいう理由ではないと断言できます。どうも、規格が揃わないと市場にでにくいということがその理由のようです。
「何故、今の大量消費の時代に、規格が揃わない品種を種採りをしてまで作るの?」って聞かれたとして、こんな事考えました。
もともと、農業って命と向き合う仕事ですよね。タネを播いて育て、タネを採り、次の命につないでいく。子育てと一緒です。子育てしていると、規格なんて関係なく、どんな子でも認めちゃうでしょう。
「種苗法で自家採種は禁止しません」と言われても、食生活を変える操作だけで、タネまで市場から一掃できたことを経験してますから、そのダメ押しで種苗法の改正があるのではないかと不安なのです。このことで儲けるのは、命の操作をした種苗会社??
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