冬の仕事

冬の間は日が短くなり、働ける時間は短くなりますが、虫も雑草も活動が鈍るし、作つける野菜もありませんので農作業に少し余裕が出てきます。それで、納屋の整備をしたり、田畑の土手を補修したり、畑にかかる藪や木立を切り倒したりと、環境整備みたいな仕事を冬にはやります。

暗渠(あんきょ)
 我が家の川沿いの、いつも生き物調査に使う田んぼは、一部が深田になってます。つまり、そこだけがぬかるみでトラクターや田植機がはまりこんで動けなくなるような場所があるのです。通常このようなたんぼはユンボを入れて溝を深く掘り、砂利や排水パイプをいれて埋め戻す「暗渠(あんきょ)」という工事をして排水を良くし乾田にするのですが、うちの田んぼは小さいし曲がっているので暗渠もやりにくいなあと考えていました。そこで、ぬかるところの基盤を固めるために、穴を掘ってぐり石を敷き詰め埋め戻すことにしました。そのために、まずは作業しやすいように排水のみぞつけです。
 このとき、ある期待をこめて作業をしました。それは、ドジョウが出てこないかなという期待です。そうです、この田んぼはぬかるみなのでもともとドジョウが居着いていたのです。ところが、何年か前に用水路がコンクリで出来た大きなU字溝に整備されためか、姿を見なくなっていました。田んぼと川が水路を通じてつながっていないと、ドジョウは生息出来ないという話を聞いていたので、「U字溝になって絶えてしまったのかなあ」と気になっていました。

どじょうがいた
ところが、いました!それも子供のドジョウが2匹、クワで溝付けをしていたら出てきました。ちゃんと田んぼのなかで世代交代しながら生きていたようです。折角なので本格的は暗渠工事をして乾田にしてしまわないで、ぐり石式簡易改善法で行くことにします。うまく機能してくれるといいのですが。